ガスクロマトグラフィー分析結果から読み取る環境問題

掲載日:2021.08.06

先週のトピックスで東京お台場の不都合な真実で現状を報告いたしました。

近くのホテルで食事をした際にあまりの海の色(こげ茶色)に衝撃を受け

その光景を写真におさめ海水を採取しました。

【写真】

そして、状況を写真にて報告しましたが、その際に採水した水を臭気分析にかけ、

採取した水の結果が昨日上がってきましたのでご報告いたします。

通常、水の分析は水質検査で水の中にどのような物質が含まれるかという

分析が主流ですが、我々は臭いに取り組んでいる会社でありますので

ガスクロマトグラフィー※¹ にて臭いから水の分析にアプローチしてみました。

【ガスクロマトグラフィーによる分析結果 ※²】

 

下水管で感じるカビ臭の物質である

ジェオスミンが 数十pptレベルで検出されました。

また、2.4.6-トリブロモアニソールも微量検出されました。

 

 カビ臭以外に、香料や香料の分解生成物が検出されました。

メントール、カンファー、リナリルオキシドなどは柔軟剤、石鹸、洗剤などに含まれる成分です。

これだけの臭気物質があの広いエリア全体に存在することを考えるとゾッとする現実です。

我々が毎日の生活の中で何気なく使っている

石鹸、洗剤、柔軟剤。知らず知らずに我々の環境に負荷をかけていることを改めて認識ました。

 

※¹ ガスクロマトグラフィーとは?

※² ガスクロマトグラフィーによる臭気分析の依頼をさせていただいた会社

 

関連トピックス:【前回】SDGs時代〜日本の不都合な真実〜